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スギとヒノキの見分け方

今回は、杉(スギ)と檜(ヒノキ)を見分ける方法についてのお話です。

登山道でよく見かけるスギやヒノキですが、その見分け方を皆さんご存知でしょうか?

スギもヒノキも木肌が同じなので…

登山道を歩いていてもそれがスギなのかヒノキなのか見分けがつきません…よね?

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切り倒す?

たまたまチェンソーを持っているときであれば、切り倒してみるのも確認方法として有効でしょう。

スギの中心は黒くなっていますが…

ヒノキの中心部分は白いので一目瞭然です。

でも、伐採の事前許可を取っておかないといけないのでこの方法はちょっと面倒…

葉っぱを見る?

もっと簡単な方法があります。

葉っぱを見る方法です。

スギの葉が固く、棒状で先が尖っているのに対し…

ヒノキの葉は柔らかく、平べったくて先が丸いのが特徴です。

でも、背が高いので葉っぱの形まではよく見えませんよね?

そんなときどうするか…

やっぱり切り倒す…?

いえいえ…

木の根元を見ます。

根本の落ち葉を見る!

木の根元に落ちている落ち葉を見れば良いのです。

スギやヒノキは常葉樹なので基本的に落葉しませんが、風などの影響でちぎれて落ちてしまう葉っぱが必ずありますので、木の根元を探してみましょう。

この落ちている葉は固く、棒状で先が尖っているからスギ(杉)。

なので、この横に植えられているのはスギ(杉)の木です。

一方、こっちの葉は柔らかく、平べったくて先も丸いのでヒノキの葉。

だから、この傍に植えられているのはヒノキ(檜)の木に間違いありません。

「そんなこと知ってるよ」

という方も多いかもしれませんが

知らない人もいらっしゃるようなので記事にしてみました。

木の「上」に生えている葉っぱを確認するために

木の「下」を見るというのが意外に面白いと思ったのでご紹介した次第です。

おまけ

最後におまけ話をひとつ…

切り倒したスギやヒノキがそのままにしてあるのを見たことはありませんか?

「せっかく切ったのに、なんでほったらかしにしているの?」

「もったいないじゃないのよ!」

と思ったことはないでしょうか?

でもこれ、別にほったらかしにしている訳ではないのです。

切り倒してすぐ枝を取り除いてしまうと、木が水を含んだままの状態で重くなり輸送コストが大きくなってしまいます。

そのため伐採してしばらくの間、枝をつけたままにして幹の水分を吸い上げさせるのです。

そうすると吸い取られた分だけ木が軽くなり、製材所までの輸送が楽チンになります。

ちなみに、これはスギやヒノキなど人工林に限ったお話。

備長炭など木炭の原木(樫・ウバメガシなど)を切る場合は、切り倒した後すぐに枝を落とさなければなりません。

備長炭などの木炭を焼く際は窯の中で原木に熱を加えてギュッと小さく縮めるのですが、水分の抜けた原木ではこの「ギュッ」と縮める際に密度を高くすることが出来ず、スカスカの軽い炭に焼きあがってしまうので切り倒したらすぐに枝を打ち払い、形を整えて窯入れする必要があるからです。

以上、登山にチェンソーを持って行く奴がいるわけねーだろ……のお話でした